文科省と国立大の対立「センター試験廃止も新テスト具体像は描けず」~変わる大学入試(下)~

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変わる大学入試最終回。
テーマはセンター試験の廃止に伴う、文科省と国立大の対応です。

2016.04.05 日本経済新聞 「変わる大学入試(下)」
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「拙速なロードマップは避けるべきだ」
3月16日、東京・竹橋で開かれた国立大学協会の総会後の記者会見。
京都大学の山極寿一学長が「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の2020年度導入に異を唱えた。

課題残ったまま

大学入試センター試験にかわる学力評価テストは、マークシート式とは別に記述式を導入する。
だが、誰が採点し、公平性をどう担保するのか--。
同25日の文部科学省の有識者会議の最終報告でも、
50万人を超えるセンター試験と同規模の受験者を想定する記述式の課題は残ったまま。
「脱一発勝負」を狙った学力評価テストの複数回実施は高校の授業などへの影響から当面見送られた。

山極学長の発言は、国が進める改革内容を冷ややかに見る国立大の多数の意見を代弁する。
東京大や京大は2次試験ですでに高難度の記述式を実施。
新たに推薦やAO(アドミッション・オフィス)入試も始めており、独自に改革を進めているという自負がある。

だが、文科省の幹部は「日本の教育全体を考えてほしい」と、国の改革に“抵抗”を示す有力大に不快感を隠さない。

2月に英国の財団から世界の優れた教師10人に選ばれた工学院大付属中・高(東京都八王子市)の
高橋一也教諭は最終報告に落胆する。

グローバル社会を生き抜く力を育むため、理科や数学を英語で教え、コミュニケーション能力を鍛えるグループ学習を重視する。
高橋氏の授業は、次代の学びへの挑戦だ。
入試改革が高校の教育を変えるきっかけになる。

期待していただけに
「センター試験から代わり映えしない程度では、海外からますます置き去りにされる」
と懸念を強める。

思考力や表現力を問う新しい入試の具体像は見えない。
それでも中学や高校の一部は少子化時代の生き残りを懸け、走り出す。
(中略)
「課題があるからといって改革しなければ、子供たちの未来はない」。
会議の座長を務めた安西祐一郎・日本学術振興会理事長は繰り返す。

学力評価テストの実施まで4年。
難題の「最適解」を導きだすために残された時間は決して多くない。
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現場を知らないお役人が決めたことが、現場に即していない・・・
いろいろな分野でよくあることだと思います。
しかし教育となると、未来を担う子供たちに影響が出るだけに、
「拙速なロードマップは避けるべきだ」という山極学長の言葉通りだと思います。
ゆとり教育導入の失敗が、よい例ですね。

「日本の教育全体を考えてほしい」といっている文科省の幹部が、
はたしてどれほど大学入試の知識があるものか?

50万人も受けるセンター試験を記述式に・・・
なんて教育現場で働く者からすると不可能としか思えませんが。

2020年には国語と数学の一部で記述式を実施する方向らしいですが、
両科目とも部分点があったり、微妙な記述漏れで減点されたり、
採点が非常にシビアな科目です。
同じ問題でも問題集によって答えが違うこともある科目です。

東大は入試問題を通じて、国の改革に“抵抗”を示してきています。
ちょっと長くなりそうなので、東大の具体的な抵抗は次の機会に紹介します。

東大の入試問題による抵抗

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